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『登山を学ぶ(3)』

岩場・鎖場歩行のトレーニング風景

では、登山者がまず最初に学ぶべきことは何でしょうか。
次の4つの中から選んでください。

1. 登山計画の立て方
2. 登山装備の選び方・使い方
3. 歩行技術
4. 読図

すべて学ぶべきことのように思われますが、『もくもく登山塾』でまず最初に学ぶことは、残念ながらこの中のどれでもありません。

話を警察庁発表のデータに戻しましょう。
平成27年の山岳遭難発生要因の第1位は、「道迷い」(39.5%)です。
山で見かける人のうち、地図を携行しているほとんどの人が「山と高原地図」などのガイドマップを持っています。
登山道がよく整備された山では、大抵はそういったガイドマップだけで無事に下山できてしまうことでしょう。

では、なぜこれだけ多くの人が道迷い遭難するのでしょうか。

地図を持っていないから?
(いえいえ、ガイドマップを持っていても迷っています。)
マイナーな山に登ったから?
(いえいえ、日本百名山でも迷っています。)
天気が悪くて視界不良だったから?
(いえいえ、快晴の日でも迷っています。)
GPSを持っていないから?
(いえいえ、GPSを持っていても迷っています。)

その答えは、もくもく登山塾レベル1「いまさら人に聞けない!“安全登山の常識”講習」「やさしく学ぶ!読図基礎講習」にてお伝えします。

さて、平成27年の山岳遭難発生要因で次に多いのは「滑落」(16.5%)です。
実は、かなりの登山者が気づいていない、滑落防止につながる知識や技術がいくつかあります。と言われて、皆さんがまず思い浮かべるのは何でしょうか。

岩場や鎖場において、“危険性が高い登り方・下り方”があります。山で見かける登山者の多くは、正にこの“危険性が高い登り方・下り方”をしています。
実は、この岩場や鎖場の通過の仕方で、その人が登山について学んでいる人なのか否かを一目で判断することができます。

詳しくは、もくもく登山塾レベル1「いまさら人に聞けない!“安全登山の常識”講習」「岩場・鎖場の歩き方講習」にてお伝えします。

登山について学んでいない人は、山で見かける他の登山者の行為に問題があるかどうかの判断ができません。
その判断ができなければ、「あの人がそうしていたから…」それが正しいことだと解釈することでしょう。

つまり、登山について学んでいない人は、人のふりを見て我がふりを直せないのです。
さらには、自分の問題のある行為が、他者を遭難に至らしめる可能性があるということも想像できないでしょう。

ただひとりでひたすら山に登っていても、決して“登山を学ぶ”ことはできない理由がそこにあります。
詳しくは、もくもく登山塾レベル1「いまさら人に聞けない!“安全登山の常識”講習」など各講習にてお伝えします。

たまたま道が間違っていなかった。
たまたま現場に誰かがいた。
たまたま誰かの踏み跡があった。
たまたま落ちなかった。
たまたまケガをしなかった。
たまたま天気が崩れることがなかった。
たまたま何事もなかった。
たまたま誰にも迷惑をかけなかった。

登山について学んでいない人にとって、大抵の登山経験はそんな“誤った成功体験”の積み重ねです。
その“誤った成功体験”が「自分の登山はこれで問題がない」という錯覚を生みます。

我々が主催する登山教室『もくもく登山塾』は、その錯覚を粉々に打ち砕くことから始まります。

もくもく登山塾
http://moku2-outdoor.com/mountaineering.html#school

(りょう)



『登山を学ぶ(1)』
http://moku2outdoor.blog.fc2.com/blog-entry-559.html

『登山を学ぶ(2)』
http://moku2outdoor.blog.fc2.com/blog-entry-560.html
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『登山を学ぶ(2)』

峰の茶屋跡避難小屋が見える

年間335人もの人が亡くなったり行方不明になるスポーツ、「登山」。
そんなリスクの高いスポーツを楽しんでいる我々が、それに臨むために準備をしなくてもよいのでしょうか?

と、そんな風に書くと「自分はしっかり準備をして臨んでいるよ!」という方に叱られそうですが、どうかもう少しだけあたたかい目でお付き合いください。

では、その「準備をする」というのはどういうことでしょうか?
サッカーを例に考えてみましょう。

まず、サッカーのルールを知らなければ話になりませんよね。
ルールを知らなければ、味方にも相手にも迷惑をかけることになります。

サッカーの技術や体力も身に付ける必要があります。
スパイクやユニフォームも用意しないといけませんね。

試合に勝つために、相手チームの研究もすることでしょう。
自分たちの強みや弱みを知った上で、相手チームごとに戦術も考えておきましょうか。

さらには、試合に使用する会場の予約も必要になるかもしれません。
試合中のケガに備えて、チームで保険にも入りましょうか。

と並べていくと、やるべきことが多すぎて、どうやらサッカーというスポーツそのものを学ぶ必要がありそうです。

では、それを登山に置き換えてみましょう。

登山にももちろんルールやマナーがあります。
それを知らなければ、仲間や他の登山者に迷惑をかけることになるでしょう。(それどころか、誰かの何気ない行為で死人が出ることもあります。)

登山ならではの技術や体力も身に付ける必要があります。
登山靴やウェア、ザックなど、サッカー以上にいろいろと用意しないといけませんね。

毎回の山行が言わば「試合」であり、年間300人以上を死に至らしめるような「相手」(山)に勝つ(無事下山する)ためには、相手を事前に研究しないわけにはいきません。
自分の強みや弱みをを知った上で、「相手」(山)ごとに「戦術」(飲食物の量、ペース配分、レイヤリングなど)も練りましょう。

さらには、「会場」(山)を使用するにあたり書類(登山計画書)も提出することになります。
「試合」(山行)中のケガに備え、保険にも加入したいですね。

うーん…やはりやるべきことが多すぎます。

ただ異なるのは、それが年間3000人以上が救助を必要とし、そのうち300人以上を死に至らしめるような危険な「相手」(山)と「試合」(山行)をする、登山というスポーツだということ。

あなたは、登山について学んだことがありますか?

もくもく登山塾
http://moku2-outdoor.com/mountaineering.html#school

(りょう)

『登山を学ぶ(1)』

しばらくコラム的なものを書いていなかったので、登山塾の宣伝も含めて、ひさしぶりに。

吾妻連峰縦走

『登山を学ぶ(1)』

山で食べるカップラーメンは、なぜあんなにおいしいのでしょう。
山で飲むコーヒーは、なぜあんなにおいしいのでしょう。
山はなぜ、我々をあんなに清々しい気持ちにさせてくれるのでしょう。

日本人が登山をいつごろから始めたのか。少なくとも縄文時代まで遡るようです。
そして、弥生時代~古墳時代の農耕の開始以降に始まったとされる日本古来の山岳信仰。そこに外来の宗教の影響を受けて生まれた山岳修行。
江戸時代後期あたりからはようやく物見遊山的な色合いが強まり、日本人がスポーツ的な要素を含むいわゆる「近代的な登山」を始めたのは、20世紀に入って間もないころと言われています。

それから100年以上の時が経ち、ここに警察庁発表のデータがあります。
平成27年の山岳遭難発生件数は2,508件。山岳遭難者数は3,043人。
1日あたり約6.9件の山岳遭難が発生し、1日あたり約8.3人が遭難している計算になります。

そのうち死者・行方不明者数は335人。
年間300人以上もの人が亡くなったり行方不明になるほどリスクがあるスポーツが、他にあるでしょうか。
(もちろん、フィールドによってリスクの高さはかなり異なりますが…。)

さて、山岳遭難というと「中高年登山者(40歳以上)に多い」というイメージがあるかもしれません。
確かに、年齢層別の遭難者数の割合を考えると、40~50代が25.2%、60~70代が46%を占めます。
若い人に比べると身体能力や学習能力に劣る中高年は、遭難の可能性が高くなることは否めません。

しかし、実際に登山を楽しんでいる年齢層で最も多くを占めるのも60代であり、単純に山岳遭難は「中高年登山者に多い」とは言い切れません。
それよりも、40歳未満の遭難者数が全体の23.2%を占めるという事実が報道されることは少ないでしょう。遭難者の5人に1人以上が若者なのです。
つまり、年齢に関係なく、登山を楽しむ誰もが山岳遭難者になり得るということです。

我々は、そんなリスクの高いスポーツを楽しんでいるのです。

もくもく登山塾
http://moku2-outdoor.com/mountaineering.html#school

(りょう)

登山者のモラル(1)

3月3日に塾Facebookページに掲載したコラムです。
かなりの反響があったため、一部わかりにくいところを修正してブログにも掲載します。

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今日のガイド中、非常に不愉快な思いをしました。

ガイドツアーとわかっていてツアールートを付いてきて、「お先にどうぞ」と声をかけると「いえ、後を付いて行きますから」と平然と答える人。
「うちはガイドツアーなので先に行ってもらえませんか?」と言うと、「ここで休憩を取ります」と決して先に行こうとはしない。

こういった人たちに共通して言えることが「地図が読めない」ということ。
にもかかわらず雪山に入ってくるという、リスク管理意識の低さ。何が危険なのか想像ができないという未熟さ。
雪山は「誰かの足跡を付いて行けばいい」「どの山にも赤布がある」と本気で思っている人が実際に多いのですから驚かされます。

ガイドは、ルートガイディング能力やリスク管理能力、そのフィールドを楽しむためのノウハウなどの対価として、お客様にお金を頂いています。
特に、決まった“コース”というものがなく自分の判断で自由に歩くことができる雪山では、ルートガイディング能力が物を言います。

つまり、それに付いてくるという行為は言わば「食い逃げ」と一緒です。
お金を払っているツアー参加者に対しても失礼です。

こういったことはもちろん今回が初めてではなく以前からあったのですが、特にここ3年程の登山ブームでさらに多くなったように感じています。
同じように不愉快な思いをしているガイドさんは全国各地に多いのではないでしょうか?

こういった登山者のモラルの低さ、どうにかならないものでしょうか。

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(りょう)
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